映画の話しませんか?

映画とかアニメとか漫画とかの感想書いていきます。

「龍とそばかすの姫」レビュー!!

 久しぶりの更新です!「龍とそばかすの姫」見てきました。去年は見たいなーと思いながらも時間が取れず見れずじまい...今日ふと思い立ってみてみました!

 

 

1.あらすじ

 田舎に暮らす静かな高校生すずは、ある事をきっかけに仮想現実世界「YOU」の存在を知り、「YOU」の世界で’BELL'というアカウントを作ります。「YOU」の世界に入り、新たな自分を手に入れたすずは、現実世界では思うように歌えなかった歌をのびのびと歌います。大勢の人が無視し批判する中、フォロワーの数がどんどん伸びていき...!?
 
 

2.感想

 この映画は、主人公である「すず」と「YOU」の世界で悪役とされる「龍」の成長物語です。すずは気弱で人前に出れないことを、龍はただ親の暴力から耐え続けることを克服していきます。現実世界で助けを求める龍..「YOU」の世界で心を通じ合わせても現実の世界で「すず」が「BELL」であることは信じてもらえない。そこですずは「BELL」としてではなく、「すず」としてありのままの姿のまま歌い観客の心をつかみます。龍もすずに心を開き、二人は現実世界でついに会うことができたのです。
 
 現実世界の龍である「けい」を守るため、物語の終盤でDVをふるうけいの父親とすずが相対します。何も言わずしかしじっと構えるすずの顔は、最初のころの下を向いていたすずではなく、決意が宿りとても強くなったように見えました。
 
 また、物語はネット社会に生きる私達にもメッセージを投げかけているようでした。誰もがアバターという仮面の下には皆の知らない顔があります。作中に出てくるジャスティスは、それを正義の名のもとに暴こうとする組織。そして龍はそれに一人あらがっていました。正義のためと、人の正体をさらすのは果たして正義なのか。人の隠していることに根も葉もないうわさを立てるのは許されるのか。現代のネット社会の闇が垣間見え、まるでネットなしでは生活できない私たちに問いかけているようです。「あなたも同じことをするのか」と。ネットでの言葉は口ばかり。根も葉もないうわさも、誰かに向けられた救いの言葉も、すべてうわべだけに聞こえてしまう。けいも言葉を信じられなくなっていた一人でした。しかし、すずの歌にけいは救われました。それは、「BELL」ではなく、「すず」の歌声だからこそでした。誰かのために、自らを省みず自分をさらけ出してうたったからこそ、私たちの心にも響くのだと思います。
 
 あとは、個人的によかったところ!!!!!
 
 まず、今回の「龍とそばかすの姫」は、ディズニー映画の「美女と野獣」がモチーフになっています。しかし、物語全体でオマージュされていたわけではなく、あくまで龍の城での一部のシーンのみでした。僕的には結構短く終わっちゃって寂しかったんですけど、映画の構成を考えるとこのぐらいのなのかなと思います。また、「結構龍と仲良くなるの早いのでは?」とか「龍の目が可愛いくなっちゃった...」とか勝手に思ってたんですけど、今思うと納得できます。誰かに助けを求めている子供の龍だからこその反応だったのかなと思います。
 
 また、龍の城に使えるAI達。キャラデザ可愛かったんですけど、普段は「あなただけに教えます。」といって道を迷わせる悪い子たち笑。しかし、龍がピンチになると龍の居場所に対して決して口を割らず、すずにだけ「あなたにだけ教えます。」と隠し通路をあけてくれます。この決め台詞の意味が変わるところ大好きです。
 
 あと、「かみしん」と「るかちゃん」の告白シーンお互いの反応がかわいかったですね笑。友達との友情や恋の場面がありつつも、そこが主ではなくあくまで主人公の成長物語になっていたところ、ポイント高いです。
 
 けいの父親がすずのまっすぐな目に、怯え逃げていったシーン。僕的にはあまりピンときませんでした。けいの父親のDVの根源は自分への自信の無さなのでしょうか。まっすぐと澄んだすずの目を前にして、自らを保っていた何かが崩れたのでしょうか。だからこそ腰を抜かし、おびえた声を出しながら逃げていきました。そう考えると、少し納得します。
 
 映画を見終わって思ったのは、「後日談が欲しい!!!!!」でした(何を思っとるんや)。すずのその後の学校生活は?父親とはどんな風に話しているのか?かみしんとるかちゃんの二人を見守りたい!!すずはしのぶ君には結局告ったのか!?龍のその後は!?けいの父親はどうなったのか?などなど...。エンドロールの中で静止画でもいいからエピローグが欲しかった...!!(※個人的な意見です。誰か書いてくれ~~)
 

3.まとめ

 誰でもネットの世界で何にでもなれる時代。だからこそ生まれる希望の光と暗い闇。それを私たちに問いかけるとともに、主人公たちが自らを克服し成長していく爽快な青春物語です!!見てない人はぜひ!!絶対に推せます!!(ちなみに、途中から「時をかける少女」も見たくてたまらなくなったのでこれから見ます。細田作品一気見しちゃうかも...笑)

「ONE PIECE FILM RED」見てきました!

 映画記事1本目です!(こんなこと言うのは最初だけです。)

 

 私としても、ワンピースはドレスローザ編までしか漫画で読んでなくて、アニメもビッグマムのところで止まっているのですが、本日「ONE PIECE FILM RED」見てきたので映画レビューしていきます!!

 

※以下、ネタバレがあります↓

 

 

 

1.あらすじ

 ウタのライブに来た麦わらの一味。熱狂のうちにライブは進みますが、ウタは海賊をとらえはじめ、ついには麦わらの一味までとらえてしまいます。会場の観客をすべて取りこんだウタは、総手を挙げて海賊を探し始めます...

 

2.感想

 ひとことで言うと、

 

今までのワンピース映画とは少し違ったオールスター映画

 

でした。

 

 まず、映画の最初から観客を魅了するAdoさんの歌声にとても引き込まれました。ライブの始まりを告げる「新時代」。サントラで聞いてたので初っ端から「きたきた~~!!」と自分の中で盛り上がっていました。

 

 しかし、意外だったのは、今回ルフィたちに立ち塞がるのが、何を隠そうこの「歌姫ウタ」なのです。しかし、後々明かされるウタの心境が現代の社会の闇を映しているようで、心が締め付けられました。

 

 ウタは配信によって、海賊に脅かされることを知り、その声にこたえようとすることでウタの願いが暴走していきます。自分が海賊を恨み新時代を作ろうとやってきたこと、しかし真実を知っても後戻りができない現実。ウタの心は複雑に絡み合っていきます。更に、トットムジカの魔王にも取り込まれ暴走していくウタ。

 

 ですが、最後に自らの歌でルフィたちを解き放つウタの姿は、ウタ自身も自らの縛りから解放されたようでした。

 

 また、今回の映画で一番驚いたのは、主要キャラ勢揃いのオールスター映画であったこと。

 

 トラファルガーローにバルトロメオ、赤髪の一味に海軍のコビー、ヘルメッポなど熱いキャラがせいぞろいでした!!

 特に、現実世界の赤髪の海賊団と、ウタウタの実の世界の麦わらの一味の共闘!!同時に攻撃しなきゃいけないという制約が、夢のキャラ共演という見事に熱い展開へと昇華されていました!魔王へのとどめの一撃でシャンクスとルフィの攻撃のエフェクトと倒した後に二人が並ぶあの構図!!映画のフィナーレに恥じない圧巻の映像体験でした。(僕は、ウソップとヤソップが見分色でつながったあたりからやばかったです...)

 

3.最後にまとめ!

 この映画は、今までのワンピース映画(フィルムシリーズ)とは一線を画す熱い映画でした!!大海賊時代を全否定し平和の象徴であるウタの掲げる正義と理想の世界。完全に争いのないずっと夢のような世界にいることが本当に平和なのか。ただのヒーロー映画では終わらないことはまちがいないです!!ぜひご鑑賞下さい。